Interview

株式会社セブン-イレブン・沖縄 代表取締役社長 久鍋 研二 さん「沖縄を代表する食材としての沖縄黒糖」

株式会社セブン-イレブン・沖縄代表取締役社長久鍋 研二 さん
久鍋代表取締役社長
久鍋 研二 さん 株式会社セブン-イレブン・沖縄 代表取締役社長
2017年設立の株式会社セブン-イレブン・沖縄で、代表取締役社長として就任。2021年に沖縄黒糖の現状を知り、以降、沖縄県産の黒糖を使用した商品の開発や販売に力を入れる。

これまで数々の沖縄産黒糖を使用した商品を開発し販売している、株式会社セブン-イレブン・沖縄の久鍋社長に、沖縄黒糖についてのインタビューを実施いたしました。

沖縄県産品には色々な特徴がありますが、沖縄黒糖に対する印象を教えてください。

私は福岡県出身で、沖縄県にはセブンイレブンの出店準備段階となる4年前から携わっています。実は、私は20代の頃から旅行で年に2~3回沖縄に来ており、その頃に沖縄黒糖を知りました。沖縄黒糖を初めて見た時は、新しい食べ物を見つけた感覚で、お土産として買って帰りました。沖縄へ来る回数が増えるうちに、沖縄黒糖の面白味を見つけ、こだわりが出てきました。
4年前から沖縄に何度か来て出店準備をしていましたが、その時から本格的に沖縄料理や食材などの研究を始めました。その際初めて、「沖縄を代表する食材としての沖縄黒糖」という認識に変わりました。
沖縄黒糖は知れば知るほど面白い食材の一つです。島での味の違いはもちろんのこと、香りの違いも楽しめ、加えて栄養価も高く、沖縄黒糖ならではの付加価値があると考えるようになりました。そのため、出店記念の際にも、沖縄黒糖の商品を販売していました。
沖縄黒糖については、良い食材として継続的にお客様に提案していきたいという想いがあり、昨年の沖縄県内での販売から、現在の全国の店舗での販売につながったと考えています。
昨年度から、段階的に沖縄黒糖を使用した商品を増やしており、また、私自身も知れば知るほど沖縄黒糖の良さがさらに分かるようになってきたと認識しています。沖縄黒糖を使用した商品については、もっと良いブランディングや価値観の提供をできるだろうと可能性を感じています。沖縄県内には、そのまま黒糖を食べる文化がありますが、素材や調味料として使用した料理等、組み合わせの可能性は無限大だと思います。沖縄黒糖をお客様に知ってもらうためのきっかけ作りを株式会社セブン-イレブン・沖縄ができたらと思います。
沖縄県出店前の2018~2019年には、沖縄県以外の全国のセブン‐イレブン店舗にて、沖縄フェアを実施していましたが、新型コロナウイルスの影響から2020年以降は実施できておらず、沖縄限定商品を全国で販売する等で対応していました。今回、沖縄フェア※として沖縄黒糖等、沖縄県産品を全国店舗で販売することができ、とても嬉しいです。
※沖縄フェア 全国のセブン‐イレブンにて、2022年4月16日(土)~4月27日(水)まで販売

材料としての沖縄黒糖について教えてください。

沖縄黒糖は材料として使用するのが難しいイメージがありますが、商品開発の視点からは使いやすいと認識しています。どんな工夫をして使用するかは、担当者の知恵や製造工程での発見等が必要になってくると考えています。さらに、現時点以上に黒糖を使った商品を開発できるかもしれないという可能性を持った材料と捉えています。これまで、それほど沖縄黒糖の商品開発がされていませんでしたが、4月16日(土)からの沖縄フェアでの黒糖商品数については、多くの商品を販売させていただきました。
きっかけは昨年の沖縄県内限定での黒糖商品販売です。11月から販売した黒糖メロンパンと黒糖ロールケーキについて、沖縄県内の消費者の皆様にご好評をいただき、この度、全国での販売のチャンスに繋がりました。株式会社セブン-イレブン・沖縄として、これからも継続した沖縄黒糖の取り扱いを実施していきたいと考えています。また、沖縄県には沖縄黒糖以外にも特徴的な産品がありますので、きっかけがあればそれらについても全国に広めていきたいと検討しています。

久鍋社長
久鍋代表取締役社長

沖縄黒糖の課題についてどのようにお考えでしょうか?

黒糖は原材料としてコストが高いという課題があります。しかしながら、それでも黒糖を使用するのは、沖縄黒糖がくせになる味であり、開発の可能性が無限大であること、商品化することが楽しいからです。「沖縄を代表する食材としての沖縄黒糖」をいかにお客様に楽しんでもらえるか、といった商品開発が楽しいので、ぜひ、今回販売を開始した沖縄黒糖を使った商品を多くのお客様に食べていただき、さらなる開発につなげていければと思っております。

私たちが沖縄黒糖を使用した商品を開発・販売していることに刺激を受けて、皆様にも沖縄黒糖を使用した商品開発や自宅での料理での使用に繋がると嬉しいですね。