Interview

株式会社長﨑堂 常務取締役 荒木 一博 さん「沖縄黒糖への感謝」

荒木 一博 さん 株式会社長﨑堂 常務取締役
荒木 一博 さん 株式会社長﨑堂 常務取締役
株式会社長﨑堂 常務取締役のほか、株式会社黒船 取締役、株式会社沖縄長﨑堂 取締役社長を務める。特に黒船では国産の素材にこだわった商品開発を実施しており、沖縄黒糖の消費促進及び、情報発信に貢献したいという想いから、黒糖ヌーヴォーフェアを実施。

「今年2月から3月にかけて黒船ブランドにおいて、沖縄黒糖の新糖を使った黒糖ヌーヴォーフェアを実施していただきました、株式会社長﨑堂の荒木常務に、沖縄黒糖についてのインタビューを実施いたしました。」

黒船について教えてください。

黒船では、国産の材料にこだわって製造しています。国産の黒糖といえば、沖縄黒糖も該当しますので、黒船立ち上げ当初から、沖縄黒糖を使用しています。特に、沖縄黒糖を使用した、「黒船どらやき」は黒船の看板商品で、皆様に愛されている人気商品です。

黒糖ヌーヴォーフェアについて教えてください。

黒糖の産糖期と呼ばれるものが、毎年12月から翌年5月頃で、その間に黒糖が製糖工場で作られます。黒船で実施した黒糖ヌーヴォーフェアは、まさに2021年12月~2022年3月に製糖された新しい黒糖を使っており、2022年の2月~3月にフェアを実施しました。新糖の香りが強いという特徴を消費者の皆様に伝えたく、また今回は、沖縄黒糖のおいしさや収穫時期等の情報を発信し、8つの島の黒糖の個性を消費者に周知するためのフェアです。定番商品である、どら焼きとカステラには、消費者に香りや味を楽しんでもらえるように新糖を使用しました。どら焼きは、餡に黒糖を練りこみ、どら焼きを食べた時に口の中に広がる香りを表現し、またカステラは、新糖の香りや味がダイレクトに伝わるように、カステラの上に粒状の黒糖をそのままトッピングするなど工夫しました。カステラの場合、黒糖は周りの生地が持つ水分に影響されることから、カステラの上に置くことで黒糖が水分を吸って黒糖の食感が変化します。カステラは、どら焼きと違い、作りたての時の黒糖の食感と周りの水分で変化した時の黒糖の食感が異なりますので、購入してすぐ食べる場合と、少し時間が経った後に食べる黒糖の食感も異なり、様々な黒糖を楽しんでいただけます。工場で製造されてから、どのくらい経過したときに食べるかによって、黒糖の食感や香りの出方が違いますので、1回買って楽しむだけでなく、リピートした際にも楽しめるような、様々な黒糖の形を表現することができたと感じています。

ヌーヴォーフェアの売り場写真

黒糖ヌーヴォーフェアは今回限りのイベントでしょうか。

黒糖ヌーヴォーフェアは来年も実施したいと考えています。黒船立ち上げ当初から沖縄黒糖を使用していることもあり、沖縄黒糖に対して感謝の気持ちがあります。沖縄黒糖を黒船で使用し続け、また、新糖の時期には新糖フェア(ヌーヴォーフェア)として使用することで、少しでも沖縄黒糖の周知に協力したいと考えています。沖縄黒糖は国産の材料であるということだけでなく、「美味しい」という点も長年使い続けている理由です。これからも沖縄黒糖のおいしさを消費者の皆様に伝えたいという想いに変わりはありません。
今回の黒糖ヌーヴォーフェアでは、黒船の定番であるどら焼きとカステラでそれぞれ1島ずつ黒糖を使用するという商品展開でしたが、来年開催する際には、どら焼きやカステラ以外の形の可能性も視野にいれて消費者の皆様に沖縄黒糖を味わって楽しんでいただけるよう、検討しています。

沖縄黒糖についての想いを教えてください。

黒船を代表する商品として皆様に愛されている商品である、「黒船どらやき」には黒船立ち上げ当初から、沖縄黒糖を使用しており、今や看板商品です。これからも、沖縄の黒糖を使い続けたいと考えていますし、消費者の皆様に周知することで、沖縄の黒糖も「黒船どらやき」も守りたいと考えています。沖縄黒糖は味、香りともにクオリティが高いと感じており、バランスが良いと感じています。これからも沖縄黒糖を使って、「黒船どらやき」を皆様に広く楽しんでいただけたらと感じています。
また、新しい取り組みとして、沖縄黒糖を使用した沖縄土産の開発も検討しています。今回、8島の黒糖を使用した黒糖ヌーヴォーフェアを実施したことで、8つの島の黒糖の個性の違いを味や香りから直接感じることができました。その違いを活かせるような商品の開発ができたらと考えています。