Interview

ロワジールホテル & スパタワー 那覇
総支配人 武田 寛枝 さん「沖縄黒糖の魅力」

武田 寛枝 さん 
ロワジールホテル & スパタワー 総支配人
武田 寛枝 さん ロワジールホテル & スパタワー 那覇 総支配人
那覇市内最大級のシティリゾートホテル「ロワジールホテル & スパタワー 那覇」の総支配人。昨年、沖縄黒糖が豊作であり、在庫過多で困っている状況を知り、ホテル全体でレシピ開発を実施。好きな沖縄黒糖商品はピーナッツ黒糖。

「昨年から沖縄黒糖使用商品の開発を開始したきっかけや商品について、ロワジールホテル & スパタワー 那覇 武田 寛枝総支配人にインタビューを実施いたしました。」(インタビュー日:7月13日

昨年度は沖縄黒糖商品の開発に力を入れ、合計11つのレシピ開発をしていただきました。どんなきっかけで沖縄黒糖の開発に至ったのでしょうか。

 沖縄黒糖はカリウムやカルシウム、マグネシウム等が他の砂糖と比べると豊富で、ミネラル補給にはぴったりの食べ物です。加えて、白糖と比較して黒糖は若干カロリーが低いなど、昨今の健康志向に沿っていると感じていました。また、沖縄黒糖を使用した化粧品には美肌効果があります。食べて身体によいだけでなく、化粧品としても使える沖縄黒糖は気になる存在でした。そんな中、沖縄黒糖関係の仕事をしている高校の同級生を通じて、沖縄黒糖が大豊作で、在庫過多で存続が危うい状況になっていることを知りました。微力ではありますが、沖縄県内外の方にサービスを提供するホテルとして、何かできないかという想いから、昨年度、沖縄黒糖を使用した商品開発の着手に至っています。また、私は沖縄出身で、自宅のお茶うけに沖縄黒糖が置いてある環境で育ったこともあり、沖縄黒糖はあって当たり前の存在だと感じています。そんな沖縄黒糖が在庫で困っているという話を伺い、沖縄県民として何もしないわけにいかない想いもありました。

武田支配人と沖縄黒糖ベイクドチーズケーキ
沖縄県産豚三枚肉の沖縄黒糖チャーシュー

昨年度開発の11レシピについて、実際に販売していますが、お客様の反応はいかがでしょうか。

 昨年度は、「沖縄県産豚三枚肉の沖縄黒糖チャーシュー」や「多良間島産沖縄黒糖パイ」、「西表島産沖縄黒糖 焼き菓子ブッシェ」など、ホテルシェフやパティシエ、ブランジェにより、各島の黒糖の味を活かした商品を開発し、試験的な販売から開始しました。販売してみると、お客様からはとても好評であり、前向きなご意見をたくさんいただきました。中にはその後、好調で定番化した商品もあります。特に「沖縄黒糖ベイクドチーズケーキ」は人気があります。これまで、沖縄黒糖を使用しない普通のチーズケーキは販売していましたが、「沖縄黒糖ベイクドチーズケーキ」がお客様に好評だったことで、黒糖とクリームチーズという意外な組み合わせが、お客様に好まれたといったような新たな発見がありました。「沖縄黒糖ベイクドチーズケーキ」は1階入口左側にある「オールデイダイニング フォンテーヌ」での販売の他、団体のお客様向けのメニューでも提供しています。どちらでも好評をいただいていることに大変嬉しく感じています。

多良間島産沖縄黒糖パイ
西表島産沖縄黒糖
焼き菓子ブッシェ

 商品開発以外にも、「オールデイダイニング フォンテーヌ」の朝食会場では、コーヒーの近くに個包装の一口サイズの沖縄黒糖を置いています。朝食時には、何も手を加えていないそのままの黒糖を楽しんでいただければと思っています。特にコーヒーを飲む人が黒糖と一緒に召し上がっていただいているようで、こちらも好評です。

朝食会場での沖縄黒糖提供の様子

今後の沖縄黒糖商品の開発について、計画がありましたら教えてください。

 昨年度はグループホテルのロイヤルパインズホテル浦和とコラボレーションをして、商品開発を実施しました。とても好評で、様々な人に沖縄黒糖使用のスイーツを知っていただけたと感じています。今年度は、商品開発の対象商品をさらに絞り、チョコレートメーカーとのコラボレーションを企画しています。商品開発後の商品は、昨年度と同じようにホテル内で販売できればと考えています。

沖縄黒糖への想いを教えてください。

 沖縄のお土産と言えば「黒糖」とは、まだなかなかならない状況と感じています。これから、沖縄にお越しになるお客様が増える中で、「沖縄の定番土産」となるような沖縄黒糖を使用したお土産が開発できたらと考えています。ホテルとして、県内のお客様が県外へ訪問される際に持って行くお土産、県外のお客様が沖縄にいらっしゃって喜んで買っていっていただけるお土産の開発を、沖縄黒糖を活用して実施し、最終的には沖縄黒糖の価値を上げていくことに繋がっていけたらと思っています。